庭に出たり入ったり、一週間があっという間でした。
お約束した「干し葉染め」の方法です。
ご存知かもしれませんが、夏場にこの↑藍の葉を乾燥させたものを、干し葉藍と言います。
乾燥させておくと、いつでも藍染めができます。
詳しい作り方は2016年 6月28日 のブログ アーカイブスをご覧ください。 畑の藍が懐かしい。。
その時の干し葉がロフトから出てきて、、4年半も経っていて大丈夫かしら?と、試しに染めてみました。
見た目は変わらない干し葉藍50g。ストール約50gを2枚用意しました。
以前、藍熊染料店で買い求めた白いストールです。
結果から先に言うと・・・
ご覧のように 綺麗に染まりました! 染めて5日目の色です。
なので、胸を張ってご案内することにしました。
まずは染めるものを湯洗いして、糊や仕上げ剤などを洗い落としておいてください(大事なことです)
それと、たびたび漉す作業をするので
手間を省くため、干し葉は不織布の水切りゴミ袋に入れています。三角コーナー用のサイズに詰め込まず ふわっと。
さあ、始めます。
1、干し葉の不純物を取り除く
➀ 80℃くらいの温湯 約2ℓ に干し葉を約10分浸し、不純物を取り除きます。
➁ 袋を取り出して、茶色の液は捨てます。
2、還元液を作る
➀ 助剤を用意します 。ソーダ灰は、消石灰、炭酸ナトリウムでもOK。
➀ 使用量を計算して、計っておきます( 水1ℓに対して、ソーダ灰6g、ハイドロ6g )
➁ 70〜80℃の温湯2ℓ 強を用意し
➂ ソーダ灰12gを入れてよく混ぜ、その後、ハイドロ12gを加えて 還元液を作る。
3、還元液で干し葉を煮て、染め液を作る。
➀ 還元液に干し葉を入れ、中火にかけて煮出します。
➁ 沸騰したら5分ほど煮て、火を止める。
➂ 10分放置し、袋を取り出して1番液を作る。
➃ 大きめの容器に移し替える(弱火にかけるなどして冷めないように注意する )
4、もう一度、2から3を繰り返して2番液を作る。
2回目の煮出し液は透明感があります。
袋を取り出したら、2番液の出来上がり。
1番液と合わせて、4ℓ ほどの染め液ができました。
液面に浮かぶ泡(藍の華)はすくい取り、 ストールは前もって濡らしておきます。
5、染色
いよいよ染めに入ります。
染め液の温度は常に50℃前後をKeep。温度が低いと濃く染まりません。
熱いので厚手のゴム手袋を使いましょう。
➀ ストールを静かに入れ、ムラができないよう水面から出さず 水面下でたえず動かして染めます。
うっかり1回目の工程を撮り忘れたので、
2回目の麻ストールを染めるころからはじめますね。
➁ 5〜10分浸したら引き上げ、絞って すばやく広げる↓↓
➂ はためかせて 空気にあてる(黄緑色が水色に変化 )
好みの色になるまで ➁と➂を繰り返しますが、今回は10分浸し1回。ウールも木綿もよく染まります。
6、中干し
洗わずに10〜20分干す(室内でもいい)
1回目に染めたシルクストールは前、麻ストールは後ろ側です。
染め液の温度が低下せず 泡立つなら、あと1〜2枚は染められます。ただし淡い色になります。
7、水洗い
➀ 水が透明になるまで洗う(水中の酸素で鮮やかなブルーに)
➁ 脱水する。
8、酸化促進
さらにシャキッとしたブルーにするために・・・
水1ℓ に対して酢酸5ml 、食酢なら10ml を加えた酢水を作る(ここでは4ℓ。)
➀ 酢水にストールを入れてよく馴染ませる。
➁ 3〜5分間浸した後、脱水する。
9、中干し 10分
さらに、鮮やかさが増します。
10、水洗いした後、脱水して、干す。
よく乾いたら、染め上がり!
朝10時から始めて約3時間で終了。
完成!と喜んだのも つかの間、、シルクストールの両端が断ちっぱなし
染め時間よりかかりましたけど、黙々と房作り・・・スローなピアノ曲を聴きながらいい時間でした。
染色後10日目の写真も撮りました。
色が落ち着いて、大人のターコイズブルーっていう感じ・・・
忘れている干し葉がありましたら、ぜひお試しください。
そして、これから藍を育てようとしている方へ。
こんな方法も知っていてほしいな。と思って
つい 長くなってしまいましたけど・・・